四国自動車博物館

トヨモーター E8

トヨモーターは1949年、元レーサーでのちにトヨタ自動車研究所に勤めていた川真田和汪氏によって愛知県刈谷市に設立された。 社名はトヨタにあやかってつけられたもので資本関係等はなかった。販売にトヨタ自販の販売網を通じて行われていた。当初は自転車取付け用のエンジンを製造していたが、販売店等の要請で完成車両も製造販売することとなる。製品自体は特筆するところはなかったが耐久性に優れていることから実用性を重視したユーザー達から重宝され販売実績を伸ばした。オート三輪・軽四輪に世 の中の需要が移るとオートバイにも実用性とは別にスタイル・高性能なエンジンを搭載した製品が求められ、実用性のみを重視したトヨモーターは他社の製品にシェアを奪われていった。

展示車両はトヨモーターE8型エンジンを搭載し、高い耐久性から当時の手軽な足として人気が高かった。輸送を目的とした右側に 荷車を搭載したサイドカーも存在した。


specification
製造 株式会社トヨモータース 1955年 エンジン 空冷2サイクル 単気筒 88.3cc
ボア&ストローク 50mm × 45mm 圧縮比 8:1
最大出力 2.9HP / 5000r.p.m 最大トルク 0.3kg-m/4900rpm