四国自動車博物館

DeLorean DMC-12(BTTF TYPE-1)

ゼネラルモータースの副社長(ポンティアック担当)であったジョン・ザッカリー・デロリアンが、1975年に自ら設立したデロリアンモーターカンパニー(DMC)が製造したスポーツカー。本社はミシガン州デトロイトにあったが、北アイルランド・ベルファスト近くに誘致を請け建設された大工場で生産されたため、英国車である。 デザインはジウジアーロ、メカニカル担当はロータスである。コーリン・チャプマンが設計に参加し、ロータス式のバックボーンフレーム後端にプジョー・ルノー・ボルボが乗用車用に共同開発したPRV型・V型6気筒2849ccを搭載。無塗装のステンレス製の外板とガルウィングドアの派手な演出をクーペボディに組み合わせ1981年1月21日に第1号車(No.BD000500)が発売された。 初年度には約6500台を販売するなど売り上げは好調であった。その後はPRVユニットのターボ化や4枚ガルウイングドアの4シート仕様などの計画もあったが、高額であったことと電装系に問題があった上、自身のスキャンダルなどにより、翌年以降は売り上げ不振に陥った。結果、1982年にDMC-12を8583台製作し倒産に至っている。当初の計画では、年間25000台を目標に掲げていた。

1985年ハリウッド映画「Back to the Future」シリーズでタイムマシンのベースとして使用され、ストーリーで重要な役割を果たし絶大な人気を得ている。現在でもデロリアンの設備を取得したステファン・ウィン氏がデロリアン・モーター・カンパニーとして補給部品・現行品による車両など販売を行っている。車名はDMC-12であるが、映画の影響によりデロリアンが通称となっている。 展示車両は『Back to the Future』シリーズ1に登場する車両をモチーフに制作されたもので次元転移装置はプルトニウムで稼動するシステムであるとされている。


specification
全長×全幅×全高 4,267㎜×1,988㎜×1,140㎜ 車両重量 1,244 ㎏
形式 PRV ZMJ159型 V6 SOHC ホイールベース 2,408 ㎜
駆動 RRチェーンドライブ 総排気量 2,849 cc
最高出力 150 hp / 5,500 r.p.m. トランスミッション 3速 A/T
サスペンション F ダブル・ウィッシュボーン サスペンション R ダイアゴナルトレーリングラジアスアーム