四国自動車博物館

Lancia Stratos

1970年トリノ・ショーでベルトーネ社よりプロトタイプのストラトス(成層圏の意/造語)・ゼロが登場した。
ランチアはフルビアの後、WRCで勝利するためのマシンが必要だった為ベルトーネと共同開発することになり 1972年に幾多の改良を行いプロトタイプとしてWRC(ツール・ド・コルス)に初参戦した。その2年後、正式に ホロモゲーション(グループ4)を取得し市販モデルとして参戦とすると 74・75・76年と3年連続メイクスタイトル を獲得する。ワークスチームでの参戦は76年が最後になったが、これは親会社の FIAT社が131RALLYでの参戦を決めた為である。プライベートチームしては81年ツール・ド・コルスが最後の優勝となる。
WRC以外のレースにも積極的に参戦し、76年ジーロ・デ・イタリア優勝 76年ル・マン24時間耐久クラス優勝など そのポテンシャルの高さは証明された。

特徴的な極端に短いホイールベース(2180㎜)とワイドトレッド(F1430㎜/R1460㎜)は直進性よりも コーナリングを優先させ、パワーユニットにはディノエンジン(V6/2418cc)が採用され中低速重視のラリー用のセッティングでギアはかなりクローズドレシオに設定されている為、発進での加速はディノを上回る。
ラリースペシャルとして開発されたストラトスはその期待通りの活躍でランチアをラリーの名門と決定付けたマシンである。


specification
全長 × 全幅 × 全高 3710 ㎜ × 1750 ㎜ × 1114 ㎜ 生産台数 492台
ホイールベース 2180 ㎜ 総排気量 2418cc
トレッド前後 1430/1460mm 車両重量 870 ㎏
形式 V6 DOHC 4バルブ ミッドシップ横置 最高出力 190HP /7000 r.p.m.
ボアストローク 92.5×60.0mm 圧縮比 9.0
燃料供給 ウェーバー40DCN F7×3 最大トルク 22.9 mkg/4000 r.p.m.
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン / ストラット トランスミッション形式 5段 M/T