GR86 CupCar
TOYOTA GR86 Cup Car (2022~)
2022年にスタートした"TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup" professionalシリーズの参戦車両。高知県出身の岡本大地選手が3年間搭乗しました。2年目の2023年、Rd.1のスポーツランドSUGOでは、ポールトゥウィン・ファステストラップを取る活躍を見せ、この年のポイントランキングは4位でした。地元の販売店であるトヨタカローラ高知とネッツトヨタ南国がスポンサーをしているため、高知県での展示が実現しました。
Specification
項目 | 仕様 |
---|---|
型式 | 3BA-ZN8 |
総排気量 | 2,387 L |
車両重量 | 1,290 kg |
全長/全幅/全高 | 4,265 mm / 1,775 mm / 1,300 mm |
最高出力<ネット> | 173 kW (235 PS) / 7000 r.p.m |
最大トルク<ネット> | 250 N・m (25.5 kgf・m) / 3700 r.p.m |
TOYOTA GR86 Cup Car basicの詳細については、こちらをご参照ください。(TRDのウェブサイト)
---
TGR GR86/BRZ Cupプロフェッショナルシリーズについて
「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」プロフェッショナルシリーズは、2022年に日本の主要なワンメイク選手権として発足しました。トヨタガズーレーシング(TGR)によって運営されるこのシリーズの目的は、競争力がありながらも手頃な価格で参加できるレースプラットフォームを提供し、チームとドライバーの両方を支援することにあります。この手頃な価格設定は、幅広い参加を促し、才能を育成する上で極めて重要です。
TGRの主要な目標の一つは、モータースポーツ参戦から得られる知見を最大限に活用し、GR86の市販車両を継続的に改良することです。これには、プロのレーシングドライバーからのフィードバックを反映させ、「GRならではの走りの味」を深化させる取り組みが含まれます。具体的には、旋回性能や限界域での操作性の向上、ショックアブソーバーの減衰特性の改善、電動パワーステアリング(EPS)制御の強化、スロットル特性の変更などが挙げられます。レースで培われた技術を市販車に直接転用するこのアプローチは、GRブランドの哲学の根幹をなすものです。
---
ワンメイク選手権の形式と意義
GR86/BRZ Cupは、全ての参加者がほぼ同一のトヨタGR86またはスバルBRZスポーツカーで競い合うワンメイクシリーズです。この形式は、技術的な優位性よりもドライバーのスキルとチーム戦略を重視するため、緊密でエキサイティングな競争が保証されます。選手権には、トヨタのファクトリードライバー、独立系のプロフェッショナルドライバー、そして熱心なジェントルマンドライバーなど、多様な参加者が集まり、活気に満ちた競争環境を形成しています。
レースは日本の主要なサーキットで開催され、TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cupやスーパーフォーミュラ・ライツといった他の国内レベルおよび地方のレースイベントと併開催されることが多くあります。このような併開催は、モータースポーツ全体の認知度を高め、ファンにとってのアクセス性を向上させる効果があります。
---
モータースポーツが自動車革新の「生きた実験室」となること
TGRがモータースポーツ参戦から得られた「知見」や「プロのレーシングドライバーからのフィードバック」に基づいてGR86を改良しているという記述は、単なる宣伝文句ではありません。これは、機能的なフィードバックループが存在することを示しています。GR86/BRZ Cupは、車両が競争環境でその限界まで追い込まれる厳格なテストの場として機能します。これらのレースから得られるデータとドライバーの印象は、体系的に分析され、市販モデルの改良に適用されます。
このことは、トヨタが「カイゼン」(継続的改善)の哲学に深くコミットしていることを示唆しています。そこでは、市販車でさえも極限の性能テストから恩恵を受けています。GR86/BRZ Cupは単なるスポーツイベントを超え、重要な研究開発プラットフォームとしての位置付けを確立しています。このアプローチは、一般消費者向けのGR86の性能とハンドリング特性を向上させるだけでなく、モータースポーツと市販車を直接結びつける「GAZOO Racing」ブランドの信頼性と真正性を深く強化しています。
---
English Description
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup Professional Series Car, Driven by Daichi Okamoto
This is the car that Daichi Okamoto, a native of Kochi Prefecture, drove for three years in the "TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup professional series", which started in 2022. In his second year, 2023, he achieved a remarkable pole-to-win and fastest lap at Round 1 of Sportsland SUGO. He finished 4th in the points ranking that year.
The car's exhibition in Kochi Prefecture was made possible by local dealerships Toyota Corolla Kochi and Netz Toyota Nangoku, who sponsored his participation.
---
中文說明 (Traditional Chinese)
2022年「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」professional series參賽車輛:岡本大地選手專用車
這輛車是高知縣出身的岡本大地選手,在2022年開跑的"「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」職業系列賽"中,連續三年駕駛的參賽車輛。
在參賽的第二年,也就是2023年,他在Rd.1 Sportsland SUGO賽事中表現活躍,取得了竿位起跑、分站冠軍並創下最快單圈的佳績。該年度的積分排名為第四名。
由於獲得了在地經銷商高知豐田Corolla與南國Netz豐田的贊助,這輛賽車才得以在高知縣內進行展示。